十号(読み)ジュウゴウ

デジタル大辞泉 「十号」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐ごう〔ジフガウ〕【十号】

に対する10種の称号如来応供おうぐ正遍知明行足みょうぎょうそく善逝世間解せけんげ無上士調御丈夫ちょうごじょうぶ天人師・仏世尊。または如来を総名とし、仏世尊を仏・世尊と分けることもある。如来十号仏十号

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「十号」の意味・わかりやすい解説

十号
じゅうごう

仏の 10の称号。 (1) 如来 tathāgata 真実に達した者,人格完成者。 (2) 応供 arhat 尊敬を受けるに値する者,阿羅漢。 (3) 正遍知 samyaksambuddha 正しく悟った者。 (4) 明行足 vidyācaraṇasaṃpanna 知恵と行いの完成者。 (5) 善逝 sugata よく到達した者,しあわせな人。 (6) 世間解 lokavid 世間を知る者。 (7) 無上士 anuttara このうえなき者。 (8) 調御丈夫 puruṣadamyasārathi 教化すべき人を教化する御者。 (9) 天人師 śāstā devamanuṣyānāṃ 天や人に対する教師。 (10) 仏世尊 buddho bhagavān 真理を悟った者,尊き人。この (10) を仏と世尊に分ければ十一号となる。または如来十号と称して如来を総名とし,応供より世尊までを十号とすることもある。また,世間解と無上士を合する説,無上士と調御丈夫を合する説,世尊を加えない説など,異説も多く,仏をさす称号は 10種だけではないが,普通前記 10種にまとめられている。

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