制止(読み)セイシ

デジタル大辞泉 「制止」の意味・読み・例文・類語

せい‐し【制止】

[名](スル)他人言動を押さえとどめること。「制止を振りきる」「群衆制止する」
[類語]遮る抑える立ち塞がるせきとめる妨げる押しとどめるストップを掛ける掣肘せいちゅう封殺諫止阻む食い止める立ちはだかる遮断妨害阻止挫く弱める砕く邪魔妨害阻害そがい干渉横槍よこやり障害支障障壁さわ邪魔だて水を差す水をかける足を引っ張る削ぐ圧伏圧殺捕まえる握る挟むブレーキが掛かる腰を折る

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精選版 日本国語大辞典 「制止」の意味・読み・例文・類語

せい‐し【制止】

  1. 〘 名詞 〙 人の言動などを押えとどめること。引き止めること。禁制
    1. [初出の実例]「相撲人着座之間、左相撲宇治部利村挿愁文於文、進庭中、大臣仰令制止、而不制止猶申愁旨、有勅追却」(出典権記‐長保二年(1000)八月一二日)
    2. 「只六条寄手の陣へ一度に御かかり候はば、容易(たやすく)をっちらすべしと制止(セイシ)しければ」(出典:信長記(1622)二)
    3. [その他の文献]〔釈名‐釈丘〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「制止」の意味・わかりやすい解説

制止
せいし
inhibition

抑制ともいう。本来生理学において中枢神経系興奮に対極する状態を表わす概念である。精神医学では,うつ状態の際にみられる精神運動性低下を制止ともいう。衝動自発性を失い,思考過程は遅延し,決断力表現力,行動力は低下する。意欲はあるのに,内的抵抗のために動けない状態である。最も重症になると横臥したまま動かなくなる。これを昏迷という。

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普及版 字通 「制止」の読み・字形・画数・意味

【制止】せいし

抑制する。

字通「制」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の制止の言及

【意欲障害】より

…情意鈍麻のある精神分裂病や脳器質的疾患(前頭葉障害や脳の広範な障害など)にあらわれる。〈制止inhibition〉 意志行為が不活発となり,実行に移しにくく,決断もできなくなる。鬱(うつ)病の一症状である。…

【条件反射】より

…これを分化differentiationという。(5)分化,消去によってCSとして作用を失った刺激は無効になったのではなく,これを他の有効なCSと組み合わせて与えると,この効果を抑制(制止)する作用をもつ。これを内抑制internal inhibitionという。…

※「制止」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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