善長谷教会(読み)ぜんちようだにきようかい

日本歴史地名大系 「善長谷教会」の解説

善長谷教会
ぜんちようだにきようかい

[現在地名]長崎市大籠町

城山じようやま跡にあるカトリック深堀ふかほり教会に属する巡回教会。中腹にある善長谷は禅定谷ともいう。文政六年(一八二三)東樫山ひがしかしやまから水方の佐八ら潜伏キリシタンの七家族と独身者二人が移住し、信仰を続けた。深堀氏から課された八幡神社の祭礼を行い、菩提ぼだい寺を檀那寺としたが、絵踏はなかった。安政三年(一八五六)東樫山の茂重騒動が波及、捕り手がきて探索や拷問が行われた。明治一七年(一八八四)伊王いおう馬込まごめ(現伊王島町)の潜伏キリシタンが葬儀問題からカトリック教会に復帰すると、善長谷の潜伏キリシタンも蚊焼かやき(現三和町)岳路たけろに移った一部を除いてカトリック教会に復帰、同二八年木造の教会堂を建てた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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