四条内裏跡(読み)しじようだいりあと

日本歴史地名大系 「四条内裏跡」の解説

四条内裏跡
しじようだいりあと

台記」久安四年(一一四八)六月二六日条に、「午二刻、内裡土御焼亡、因之、破戎馳参、于時、上御摂政近衛第、(中略)入夜天子幸四条東洞院第、群臣束帯、如常儀」とあり、土御門皇居が焼亡後、四条東洞院第が近衛天皇の仮皇居となったことがわかる。この四条東洞院第を「坊目誌」は藤原忠通第とする。しかし「百錬抄」も単に「四条殿」と記すのみで、近衛第このえだいは確かに忠通第であるが、四条第については即決しがたい。

その位置は「兵範記」に「法皇川原立御車御見物、自大炊御門西行自東洞院南行、至于四条皇居、入御自右衛門陣東洞院西(久安五年一〇月一〇日条)、また「次後陣、其路出御四条内裏西面、自東洞院南行、自五条西行」(同年一一月二五日条)とあることから内裏の西面に東洞院通があったことが知られ、ほぼ四条以南、綾小路北、東洞院大路東、高倉小路西の範囲にあったと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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