回祿（読み）かいろく

精選版 日本国語大辞典

かいろくクヮイロク【回祿】

1. [ 1 ] 火の神の名。〔塵袋（1264‐88頃）〕
   1. [初出の実例]「回祿 クヮイロク 火神名」(出典：運歩色葉集（1548）)
   2. [その他の文献]〔春秋左伝‐昭公一八年〕
2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( 火の神のしわざというところから ) 火災にあうこと。炎上すること。
   1. [初出の実例]「回祿之後雖_レ有_二造作之事_一」(出典：貴嶺問答（1185‐90頃）)
   2. 「此の仙洞の回祿には、月卿雲客の命をおとすこそあさましけれ」(出典：平治物語（1220頃か）上)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【回祿】かい（くわい）ろく

火の神。火災。〔国語、周語上〕夏の興るや、融、崇山にり、其のぶるや、回祿隧(きんすい)に信(やど)る。～是れ皆の志（記）なるなり。

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出典　平凡社「普及版 字通」