回雪(読み)カイセツ

デジタル大辞泉 「回雪」の意味・読み・例文・類語

かい‐せつ〔クワイ‐〕【回雪】

風に舞う雪。
雪が舞うようにひらひらと袖を翻す舞。
「神女空より降り下り、清見原の庭にて―の袖を翻し」〈盛衰記・一〉

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精選版 日本国語大辞典 「回雪」の意味・読み・例文・類語

かい‐せつクヮイ‥【回雪・廻雪】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 風に吹きまわされる雪。また、風が雪を吹きまわすこと。〔曹植‐洛神賦〕
  3. 風に舞う雪のように、巧みに袖をひるがえして舞う舞姿をたとえていう。→回雪の袖(そで)
    1. [初出の実例]「洛川廻雪常処袖中」(出典:玉造小町子壮衰書(10C後))
    2. 「その後、天人かへり、廻雪は春の花の色、峯にとどまる。曲風は歳月の声」(出典:海道記(1223頃)手越より蒲原)
    3. [その他の文献]〔張衡‐観舞賦〕
  4. かいせつたい(回雪体)」の略。
    1. [初出の実例]「中つころよりは風雅にあまり、行雲、回雪、景曲に入ふし、あるは一句に文をおりつけ、あるは無文にさしのび」(出典:所々返答(1466‐70))

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普及版 字通 「回雪」の読み・字形・画数・意味

【回雪】かい(くわい)せつ

雪が舞う。魏・曹植〔洛神の賦〕髣髴たること、輕雲のふが(ごと)く、飄(へうえう)たること、風のを回らすがし。

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