因幡丁(読み)いなばちよう

日本歴史地名大系 「因幡丁」の解説

因幡丁
いなばちよう

[現在地名]中央区天神てんじん一―二丁目

天神ノ丁の南に位置する東西に延びる通りの両側町。武家町で、南は肥前ひぜん堀、東は那珂なか川に臨む。西はやや筋違いで土手どてノ丁に続き、同町との境に薬院やくいん門がある。町の東端南側に枡形をもつ数馬かずま(春吉門)があり、那珂川に架かる橋(松竹屋橋)を越えて春吉はるよし村に続く(以上、福岡博多近隣古図)町名は黒田二十五騎の一人衣笠因幡の屋敷があったことにちなむという(筑前国福岡区地誌)。宝永分限帳(集成)によると、「因幡町」の北側に黒田八右衛門・大塚孫兵衛(ともに禄高一千石)ら一四名、南側に水野奥右衛門(同約一千三〇〇石)、熊沢只右衛門・黒田諸左衛門(ともに同一千石)ら一四名の屋敷があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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