図書館の権利宣言(米国)(読み)としょかんのけんりせんげん(英語表記)Library Bill of Rights(LBR)

図書館情報学用語辞典 第5版 の解説

図書館の権利宣言(米国)

図書館と利用者の知的自由を守るための基本方針としてアメリカ図書館協会評議会が採択した宣言.「図書館憲章」とも訳される.1939年にナチス焚書や国内右翼の検閲に対する抵抗指針として採択され,1948年,1967年,1980年,1996年,2019年に大幅改定された.〈1〉著者を理由とする資料排除の禁止,〈2〉党派・主義を理由とする資料排除の禁止,〈3〉検閲の拒否,〈4〉表現の自由や思想抑圧に対する抵抗者との協力,〈5〉図書館の利用に関する個人の権利の平等な保障,〈6〉展示空間や集会室の公平な利用,〈7〉図書館利用者のプライバシーと機密性保持の保障という7項目からなる.この宣言の解釈および解説として,『図書館における知的自由マニュアル』(Intellectual Freedom Manual初版1974,第9版2015)が出版されている.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

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