ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「固定資本減耗」の意味・わかりやすい解説 固定資本減耗こていしほんげんこうdepreciation of fixed capital 再生産可能な有形固定資産について,通常の損耗,予見される滅失,通常生じる程度の事故による損害などの減耗分を評価した額であり,生産過程で消耗した有形固定資産を代替するために必要な総生産の一部である。ただし政府サービス生産者の保有する道路,ダムおよび建物以外の構築物は実際上の計算が困難なため対象とならない。予見されない滅失,大災害,自然資源の枯渇などはキャピタルロス (→キャピタルゲイン ) として扱われ,固定資本減耗の対象とならない。固定資本減耗を含む計数は「総」 gross,含まない計数は「純」 netという言葉を付して呼ぶ。たとえば国内総生産 GDPは固定資本減耗を含む計数であり,固定資本減耗を除いたものは国内純生産,国内総固定資本形成から固定資本減耗を控除したものは国内純固定資本形成である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by