固有安全炉(読み)こゆうあんぜんろ(その他表記)inherently safe reactor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「固有安全炉」の意味・わかりやすい解説

固有安全炉
こゆうあんぜんろ
inherently safe reactor

重力熱膨張,反応度係数といった単純な物理化学法則 (受動的原理) によって原子炉の停止や熱除去が可能となり,安全性が確保できる原子炉のこと。たとえば,自然循環熱伝導炉心崩壊熱が除去できる,出力上昇に応じて負のフィードバックがきき出力が抑制される,などの特性をもつ。従来の多重防護による安全性が,異常時において特別な人間の操作や動的な機器による操作を必要とし,人為的ミスや故障には対処しにくくなっているため考えられた。具体的には軽水炉型固有安全炉 (PIUSなど) ,高温ガス炉型固有安全炉 (MRSなど) ,高速炉型固有安全炉 (PRISUMなど) が提案されている。日本では日本原子力研究開発機構によって炉心体の受動的安全性を高める原子炉システムの基礎研究が行なわれている。

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