国分寺古墳(読み)こくぶんじこふん

日本歴史地名大系 「国分寺古墳」の解説

国分寺古墳
こくぶんじこふん

[現在地名]倉吉市国府

国府こう集落の東端近くの微高地に位置する前期古墳。江戸時代に再建された護国山国分寺の本堂造営工事などにより墳丘の一部が破壊されており、墳形や規模は不明。大正一一年(一九二二)粘土槨が発見され、鏡三面をはじめ多数の鉄器が出土した。遺物出土後の現地調査では全長六〇メートル余の前方後円墳と推定されている。粘土槨は後円部と推定される円丘の中央部に位置し、長さ七メートル、幅一・六メートルで断面がU字形を呈するもの。主軸をほぼ東西方向にとり、槨内に木棺の残欠があったという。

出土遺物は鏡三・柄付鉄製六―七・鉄剣三―四・短冊形刃付鉄板一・刀子一・鉄製小型鎌様品三・鉄製斧頭三・鉄製鍬頭様利器三・鉄鏃二と相当量の朱など。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の国分寺古墳の言及

【鳥取[市]】より

…鳥取県東部に位置する県庁所在都市。1889年市制。人口14万6330(1995)。市域は千代(せんだい)川下流部の鳥取平野と周辺の山地からなり,県の政治,経済,文化の中心的役割を果たしている。千代川東岸の低湿な三角州に位置する中心市街地は,近世には池田氏の城下町で,袋川下流部の河道を付け替え,池沼などを埋め立てて形成された。1871年鳥取県が成立したが,75年からの5年間は県全体が島根県の管轄下におかれ,松江に中心が移ったため,鳥取の町は一時さびれた。…

※「国分寺古墳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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