国富亭知(読み)クニトミ タダトモ

20世紀日本人名事典 「国富亭知」の解説

国富 亭知
クニトミ タダトモ

大正・昭和期の歌人



生年
明治29(1896)年3月22日

没年
昭和4(1929)年7月21日

出生地
備前国赤坂郡軽部村(岡山県赤坂町)

学歴〔年〕
関西大学商科〔大正3年〕中退

経歴
大正3年関西大学商科に入学するが、同年7月中退して、11月山口銀行堂島支店に勤めた。傍ら、6年「珊瑚礁」に入会、9年岡山支店に転勤となり、「珊瑚礁」廃刊により「覇王樹」に入る。11年「アララギ」に入会し、土田耕平師事平賀元義に心酔して万葉調の歌を詠んだ。12年大阪に出るが生来病弱で結核に苦しむ。昭和3年岡山に帰郷し、4年病状が悪化して死去した。その朝、歌人であった妻・幸子に昨日の歌の結句を訂正し、更に最後の1首を口述したという。土田耕平の選による遺歌集「国富亭知歌集」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「国富亭知」の解説

国富亭知 くにとみ-ただとも

1896-1929 大正-昭和時代前期の歌人。
明治29年3月22日生まれ。大正3年から山口銀行につとめる。「珊瑚礁(さんごしょう)」「覇王樹(はおうじゅ)」をへて11年「アララギ」に入会,土田耕平に師事。平賀元義に心酔して万葉調の歌をよんだ。昭和4年7月21日死去。34歳。岡山県出身。関西大中退。
格言など】裏山小蝉の声はすみてをりこのまま死なばうれしからむに(「国富亭知歌集」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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