国府方(読み)こうかた

日本歴史地名大系 「国府方」の解説

国府方
こうかた

麹町一帯の旧称といわれる地名。応永二七年(一四二〇)五月九日の旦那願文案(熊野那智大社文書)に武蔵国江戸書立として「こうかたとの」と記載され、、江戸氏一流当地本拠を置いていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の国府方の言及

【麴町】より

…一方,麴町の北側の番町は,明治以降,高級住宅地となり,イギリス大使館などの外国公館も設けられたが,近年はオフィス・ビルがふえている。【正井 泰夫】
[歴史]
 半蔵門から西にむかう甲州道中(街道)起点部の地名で,慶長(1596‐1615)ころまで国府方(こうかた)とも呼ばれ,やがて国府路(こうじ)となり,麴の文字をあてられ麴町となる。13丁目まである細長い町で,1591年(天正19)成立し,江戸の街村集落の中で最も早く町屋になった。…

※「国府方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」