国方(読み)クニガタ

デジタル大辞泉 「国方」の意味・読み・例文・類語

くに‐がた【国方】

地方。国もと。故郷
「我が―のあの時分の娘は、いまだ門にて竹馬に乗りあそびし」〈浮・一代女・一〉
国司の庁の役人
「昔より、此の所は―の者入部する事なし」〈平家・一〉

くに‐へ【国方/国辺】

《「くにべ」とも》国の辺り。故郷の方。国。地方。
海原うなはらに霞たなびきたづが音の悲しき夕は―し思ほゆ」〈・四三九九〉

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精選版 日本国語大辞典 「国方」の意味・読み・例文・類語

くに‐がた【国方】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 地方。国もと。郷土。
    1. [初出の実例]「彼調符をは自本来国方守護より成調符之時、此方令納之也」(出典多聞院日記‐文明一六年(1484)一二月二五日)
    2. 「国方でお預の、千手院力王のお刀お蔵の内にて紛失」(出典:浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)九)
  3. 国司の方。国司の庁の役人。
    1. [初出の実例]「昔より此の所は、国方の者入部する事なし」(出典:平家物語(13C前)一)

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