国民精神(読み)コクミンセイシン

デジタル大辞泉 「国民精神」の意味・読み・例文・類語

こくみん‐せいしん【国民精神】

その国民が共通して持っている固有の気質精神
国民は自己犠牲にして国家のために尽くすべきであるとする精神。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「国民精神」の意味・読み・例文・類語

こくみん‐せいしん【国民精神】

〘名〙
① その国民に共通してある固有の気質、精神。
近時政論考(1891)〈陸羯南〉四期「既にして仏人の国民精神即ち愛国心は其の適度を越えて殆んど非国民精神を呼び起したり」
② 国家のために自己を犠牲にして尽くす国民の精神、気概
三太郎日記(1914‐18)〈阿部次郎〉一「所謂国民精神の擁護者も亦果して古代理想を一身に体現し尽した人であらうか」

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世界大百科事典(旧版)内の国民精神の言及

【時代精神】より

…ヘルダーは,民族的な精神文化,とくに民俗的,地方的な言語や詩に深い関心を寄せるとともに,人類史を人間精神の完成に向かう普遍的歴史としてとらえる考え方を提示し,〈もろもろの時代の精神〉を示す〈諸民族の精神〉,〈諸民族の天才〉などの概念を用いた。さらに,ヘーゲルは,〈民族精神〉(近代国民国家の形成にともない〈国民精神〉ともなる)を,人類史(世界史)の発展の諸段階における普遍的な〈世界精神Weltgeist〉の顕現と考え,民族精神の歴史的,時代制約的性格を明確にした。こうして,普遍的な人間精神が特殊的,歴史的現実に具現するところに,ある時代の精神=文化の特徴を表す時代精神の存在をみる見方が確立される。…

※「国民精神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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