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阿部次郎 あべじろう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

阿部次郎
あべじろう

[生]1883.8.27. 山形
[没]1959.10.20. 仙台
いわゆる大正期の教養主義を代表する思想家,評論家。東京大学哲学科で R.ケーベル大塚保治などに学び,1907年卒業。 09年夏目漱石の門に入り,森田草平安倍能成らと交わり,創作,評論の筆をふるう。

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デジタル大辞泉の解説

あべ‐じろう〔‐ジラウ〕【阿部次郎】

[1883~1959]哲学者・評論家。山形の生まれ。夏目漱石の門下。個人主義理想主義を追求。著「三太郎の日記」「倫理学の根本問題」「人格主義」など。

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百科事典マイペディアの解説

阿部次郎【あべじろう】

評論家,美学者。山形県生れ。東大哲学卒。夏目漱石門下。《三太郎の日記》(1914年)発表以後,理想主義,人格主義を唱え大正中期の思想界を代表する存在となった。リップスを紹介,ゲーテを翻訳,ニーチェ芭蕉の研究に貢献。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

阿部次郎 あべ-じろう

1883-1959 大正-昭和時代の哲学者,美学者。
明治16年8月27日生まれ。夏目漱石(そうせき)の門にはいり,森田草平,小宮豊隆(とよたか)らとまじわる。大正3年「三太郎の日記」を出版し,6年雑誌「思潮」を主宰。12年東北帝大教授となり,美学を講義した。学士院会員。昭和34年10月20日死去。76歳。山形県出身。東京帝大卒。著作はほかに「美学」「人格主義」など。
【格言など】物質の価値はすべてこれを所有する人格の反映である(「人格主義」)

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世界大百科事典 第2版の解説

あべじろう【阿部次郎】

1883‐1959(明治16‐昭和34)
哲学者,評論家。山形県の生れ。一高を経て,1907年東大哲学科を卒業。在学中から《校友会雑誌》《帝国文学》に執筆。また,《朝日新聞》の,夏目漱石主宰による〈朝日文芸欄〉などにも執筆し,安倍能成らとの合著《影と声》(1911)につづき,内的生活の記録である《三太郎の日記》(1914),《三太郎の日記第弐》(1915)によって読者に広く迎えられた。T.リップスの強い影響のもとに,《倫理学の根本問題》(1916)を考究し,《人格主義》(1922)に至って,人格を人間存在の統一原理としての生命と見る思想を確立。

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大辞林 第三版の解説

あべじろう【阿部次郎】

1883~1959) 評論家・哲学者。山形県生まれ。東大卒。夏目漱石に師事。小宮豊隆・安倍能成らとともに大正教養派の一人。「三太郎の日記」「倫理学の根本問題」「人格主義」などで、個人の内面を追究、理想主義的な人格主義を説いた。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

阿部次郎
あべじろう
(1883―1959)

哲学者、美学者、評論家。明治16年8月27日、山形県飽海(あくみ)郡山寺村(現、酒田(さかた)市)の江戸前期以来代々名主格の旧家に生まれる。第一高等学校時代に斎藤茂吉(さいとうもきち)、安部能成(あべよししげ)、岩波茂雄などと交わり、東京帝国大学哲学科を卒業後、夏目漱石(なつめそうせき)の作品批評によって評価を受ける。漱石門下で小宮豊隆(こみやとよたか)らと親しみ、1911年(明治44)その合著『影と声』を出版して反自然主義の論陣を張る。1914年(大正3)に思索と精神的苦悩を基調とした自己省察の記録『三太郎の日記』を刊行、独自の理想主義を確立した。やがてそれは「人格主義」へと展開し、論壇の左右両翼から攻撃を受けるが、同書は大正教養主義の代表作として、学生・青年層にとって近代的自我覚醒(かくせい)のための必読書となった。また東北帝国大学美学教授として、リップスやニーチェの紹介に努め、連歌俳諧研究をはじめ日本文化の研究に業績をあげた。1954年(昭和29)私財を投じて阿部日本文化研究所(のちに東北大学文学部付属日本文化研究施設分館、ついで阿部次郎記念館となる)を設立した。学士院会員。昭和34年10月20日死去。主著に『徳川時代の芸術と社会』(1931)、『世界文化と日本文化』(1934)、訳書にゲーテの『ファウスト』などがある。[原田隆吉]
『『阿部次郎全集』全17巻(1960~1966・角川書店)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の阿部次郎の言及

【三太郎の日記】より

阿部次郎の感想評論集。《三太郎の日記》(1914),《三太郎の日記第弐》(1915),《合本三太郎の日記》(1918),《三太郎の日記補遺》(1950)のすべてをさす。…

【ダンテ】より

… ダンテの作品は,約言すれば,政治と文学との激しい葛藤のなかで生み出された。日本においては,明治時代から《新生》と《神曲》を中心に,かなりの翻訳と紹介が行われてきたが,その傾向を大別すると,第1は上田敏を頂点とする純文学的動機によるもの,第2は内村鑑三,正宗白鳥ら宗教的関心に基づくもの,第3は阿部次郎が築こうとした哲学的・倫理的傾向のもの,そして第4にダンテの文学を政治と文学の葛藤の角度から(とくに第2次世界大戦下の日本の状況と照らし合わせて)とらえようとしたもの(矢内原忠雄,花田清輝,杉浦明平ら)となる。《神曲》の翻訳としては,文章表現と文体に問題は残るが,最も原文に忠実で正確なものとして,山川丙三郎訳を挙げねばならない(1984年現在)。…

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