国際体系論(読み)こくさいたいけいろん(その他表記)science of international system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国際体系論」の意味・わかりやすい解説

国際体系論
こくさいたいけいろん
science of international system

国際社会を1つの体系,部分から成る全体としてとらえ,部分の行動を全体の構造に関連づけて理解しようとする研究方法。国際体系論が登場してきたのは,1950年代の末頃であるが,今日,システム理論発展から理論的刺激を受けながら,国際政治学国際関係論領域に確固とした地歩を固めつつある。国際政治学,国際関係論のなかで特に明示的に国際体系論という方法を採用する立場には,次の3つの場合がある。 (1) 国際社会そのものを1つの全体としてとらえ,全体としての国際社会のあり方を直接の研究対象にして,国際社会全体に関する理論構成を試みる立場,(2) 国際社会に関するさまざまな部分的理論や断片的知識を体系的に再編成することによって,国際社会のあらゆる側面を包括するような知識体系を構築しようとする立場,(3) システム理論ないしシステム分析の方法を,従来からの国際政治学や国際関係論に類推的に応用するという立場である。部分と全体の関係が何層にも重なって国際社会を構成すると考える重層的な国際体系論の重要性は,今後さらに増大すると思われる。

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