国際熱帯農業研究所(読み)こくせいねったいのうぎょうけんきゅうじょ(英語表記)International Institute of Tropical Agriculture

知恵蔵 「国際熱帯農業研究所」の解説

国際熱帯農業研究所

熱帯アフリカ諸国における食糧生産の改良・増進を目的として1967年に設立された国際的な農業研究所で、本部はナイジェリアイバダン市郊外に設置され、同国のカノ市などの4都市と、ベナンカメルーンコンゴ民主共和国ガーナケニアマラウイモザンビークタンザニア、及びウガンダの9カ国に支所を持つ。世界の30カ国以上から研究者が集まり、1300人以上の現地職員が働いている。運営資金の大半は国際農業研究協議会(CGIAR: Consultative Group on International Agricultural Research、47カ国の政府、13の国際機関、及び4つの民間財団から構成)からの支出で賄われる。 イバダンの本部では、1000haの広大な敷地にキャッサバメイズなどの畑が作られ、日本人を含むおよそ60人の農学者、生物学者、土壌学者などが研究を行っている。『年報』のほか、多数の研究報告書が出版されている。

(室井義雄 専修大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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