普及版 字通 「圉」の読み・字形・画数・意味


11画

[字音] ギョ
[字訓] ひとや・うまかい・ふせぐ

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
囗(い)+幸。幸は手械(てかせ)の形。これを人の手に加えた形は執。拘執の人をおく所を圉という。〔説文〕十下に「囹圄(れいぎよ)、罪人を拘する以なり。(幸)に從ひ、囗に從ふ」とし、また「一に曰く、(辺)垂なり。一に曰く、圉人、馬を掌るなり」とする。この一曰両義は〔伝本〕にはみえない。囹圄は辺地に設けることも多く、馬の畜養も、そのような地で行われたのであろう。〔広雅、釈詁一〕に「臣なり」、〔墨子、天志下〕に「僕圉胥靡(しよび)」とは、臣僕の類をいう。

[訓義]
1. ひとや、囹圉、とらえる。
2. 辺境、くにざかい。
3. うまかい、家畜をかう。
4. けらい、しもべ。
5. 御と通じ、ふせぐ。
6. と通じ、楽器の名、圉(しゆくぎよ)。

[古辞書の訓]
名義抄〕圄・圉 カブル・コブル・ホトリ・ヒトヤ・サカヒ・コメカフ 〔字鏡集〕圉 トホル・カフ・ムマカフ・タル・ツカフ・イマシム・シリソク・コメカフ

[語系]
圉・圄・ngiaは(御)・禦・ngiaと同声。ふせぎまもる意がある。圄は囹圄・禁獄、・禦は守禦禁苑の意に用いる。

[熟語]
圉圉圉禁圉師・圉者圉臣・圉人圉奪圉絆圉牧圉門圉余圉隷
[下接語]
豢圉・強圉禁圉・刑圉・獄圉・守圉・馬圉・圉・辺圉・牧圉・僕圉・囹圉・霊圉・隷圉

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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