土気郡(読み)とけぐん

日本歴史地名大系 「土気郡」の解説

土気郡
とけぐん

中世にみられる郡で、古代の山辺やまべ郡南西部を占める。下総台地南端に位置し、標高九〇メートル前後の平坦な土気台地が広がる。東部から南部にかけては長生ちようせい丘陵の北端部がかかり、低いながらも起伏に富んだ地形となる。台地部からは印旛いんば沼に注ぐ鹿島かしま川、東京湾に注ぐ村田むらた川、太平洋に注ぐ南白亀なばき川がそれぞれ源流を発しており、これらにより開析を受けている。

比較的信頼できるという神代本千葉系図には上総氏一族に戸気五郎長実や大椎五郎惟常がいたことを伝える。両人は平安末期から鎌倉初期にあたる世代とみなせることから、土気・大椎おおじ(現千葉市緑区)とも平安末期にはすでに地名としてあった可能性が高い。郡内の郷では文書・記録から明らかなものは堀代ほりしろ(現大網白里町)堀内ほりのうち(現千葉市緑区)があり、同じく推定されるものに大椎郷、金谷かなや(現大網白里町)・土気郷(土気本郷)があげられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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