土淵郷(読み)つちぶちごう

日本歴史地名大系 「土淵郷」の解説

土淵郷
つちぶちごう

多摩川とあさ川に挟まれた日野丘陵、現日野市北部から現八王子市北東部にかけての一帯に比定される中世の郷。建治元年(一二七五)五月の六条八幡宮造営注文(国立歴史民俗博物館蔵)六条ろくじよう八幡宮(現京都市東山区若宮八幡宮社。当時は同市下京区に所在)の再建費用を配分された御家人として「土淵矢三入道跡 五貫」とみえる。土淵氏は当郷に居住していた日奉姓一族とみられる。同様に立河馬入道跡・西権三郎跡・田村馬允跡とみえる造営銭を課された三氏も当郷かその周辺を本拠とし、日野宮ひのみや神社を氏神として祀っていた日奉一族と推定されている(「日奉氏小川系図写」塩田家旧蔵文書、「日野市史」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android