土肥門川村(読み)どいもんがわむら

日本歴史地名大系 「土肥門川村」の解説

土肥門川村
どいもんがわむら

[現在地名]湯河原町門川もんがわ土肥どい二―三丁目・城堀しろほり

東は相模湾、北東土肥吉浜どいよしはま村境を新崎にいざき川、南の伊豆国境を千歳ちとせ川が流れ、西は宮下みやした村と接し、熱海道が海岸近くを通る。土肥の地名は「万葉集」に「とひ」、「吾妻鏡」に「土肥辺」「土肥郷」がみえる(→土肥郷。天正三年(一五七五)一一月五日の良整(安藤豊前入道)副状写(県史三)に、小田原北条氏より千歳川対岸の保善ほぜん(現静岡県熱海市)への寄進分として「棟別五間、此内三間門川」とあり、同一八年四月日の豊臣秀吉掟書(静岡県長津文書)に伊豆国として「土肥郷」がみえる。

近世は小田原藩領。近世初期の渡辺平右衛門大久保加兵衛連署手形(相州古文書)に「板橋村京こん屋方へ、毎年納申候分かめやく」の宛先として「門川」がみえるが、寛永初期の小田原領西筋村々高ノ帳によれば「門川堀ノ内共」として高三九一石余で、二一八石余(与四郎分)、五〇石余(欠字)、一二二石余(欠字)に三分している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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