静岡県東部、田方郡(たがたぐん)にあった旧町名(土肥町(ちょう))。現在は伊豆(いず)市の西端部を占める一地区。1938年(昭和13)町制施行。1956年(昭和31)西豆(さいず)村を編入、2004年(平成16)修善寺(しゅぜんじ)、天城湯ヶ島(あまぎゆがしま)、中伊豆(なかいず)の3町と合併、市制施行して伊豆市となる。旧土肥町は、伊豆半島の西海岸に位置する。東・南・北の三方を山に囲まれ、西は駿河(するが)湾に臨む。達磨(だるま)山などの山々を背後に区域の85%が山林で、海岸沿いも急傾斜地をなす。かつては「陸の孤島」といわれ、沼津(ぬまづ)―松崎(まつざき)間の定期船に頼ったが、現在では、国道136号、西伊豆バイパス、西伊豆スカイラインが通じ、土肥港からは、沼津、静岡(清水)、戸田(へだ)などへカーフェリーや高速船が就航している。カーネーション、夏ギクの栽培が盛んで、アジ、イワシ、テングサなどの沿岸漁業も行う。江戸初期金山奉行(ぶぎょう)大久保長安(ながやす)によって採掘された土肥金山は、当時、土肥千軒とよばれ、金山町が繁栄した。土肥温泉があり、海水浴客、磯(いそ)釣り客も多く、民宿は100軒を超える。北方に小土肥(おどい)温泉もある。
[川崎文昭]
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…北,東,南の三方を達磨山などの山々に囲まれ,町域の大部分を山林が占める。土肥温泉(セッコウ泉,57℃)を中心にした温泉と海水浴の町で,温泉は江戸初期に土肥金山の採掘中湧出し,〈まぶの湯〉と呼ばれた。1577年(天正5)発見された金山は慶長年間(1596‐1615)に代官大久保長安の管理に置かれ,慶長小判の地金も精錬されたが,1690年(元禄3)に休山となった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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