圧力隔壁(読み)アツリョクカクヘキ

デジタル大辞泉 「圧力隔壁」の意味・読み・例文・類語

あつりょく‐かくへき【圧力隔壁】

航空機胴体前後に設けられた隔壁機内一定圧力を与えておくためのもので、外気圧とそれより高い機内圧との圧力差に耐えられるように作られている。

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共同通信ニュース用語解説 「圧力隔壁」の解説

圧力隔壁

航空機内部で客室などの空気圧をかけているエリア(与圧区域)と非与圧区域を隔てる壁のこと。おわんのような形で機体後部に取り付けられている。空気が薄い上空では与圧側から非与圧側へ強い空気の圧力がかかるため耐えられるよう設計されている。1985年の日航ジャンボ機墜落事故は、米ボーイング社が78年に圧力隔壁の修理で作業ミスをしたのが原因とされる。修理後、約1万2千回に及ぶ飛行で作業部分に繰り返し与圧の負荷がかかって亀裂ができ、拡大。最後となった飛行中に壊れ、噴出した客室の与圧空気で垂直尾翼や操縦系統が破壊されて墜落した。

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