最新 地学事典 「地化学探査」の解説
ちかがくたんさ
地化学探査
geochemical prospection
金属・石油・地熱資源および活構造の存在および活動度に関連する元素・化合物の濃度・組成異常を,岩石・土壌・水・ガス等あらゆる物質の化学・同位体組成分析から検出する手法。化学的調査法,地球化学的探査とも。V.M.Goldschmidt(1937)・A.E.Fersman(1932)らが開発し,スカンジナビアと旧ソ連で独自に発展し,第二次大戦後に多面的に発達。古来の椀がけがその先駆け。用いる試料は,土壌・植物・水・岩石・空気(ガス)の5種で,目的とする地下資源と分散ハローをつくる元素(指示元素ないし化合物,indicator)の性質,地形・気象・汚染性などを考えて選択する。分析結果から得た分散ハローの異常を,付近の地質・地質構造と目的の地下資源のデータないし一般的な知識から解析し,資源分布域の探査,資源物質の成因解明,根源岩のポテンシャル評価といった量的評価を行い,通常試錐により地下資源の存在・鉱量・品位などを確認する。マグマ源・堆積源・変成源のすべての地下資源の適当な指示元素が存在する。例えば,金銀石英脈の土壌・岩石中のAg・Hg,タングステン鉱床での土壌・岩石・植物中のMo,水銀鉱床での土壌・岩石・植物・空気中のHg,石油鉱床での土壌・ガス中のClとメタン,地熱資源での土壌・土壌ガス中のHgなど。
執筆者:岸本 文男・高橋 正明
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

