地形分類(読み)ちけいぶんるい(英語表記)landform classification

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地形分類」の意味・わかりやすい解説

地形分類
ちけいぶんるい
landform classification

地表面を形態,構成物の性質,形成時代などで分類すること。分類の基準は用途,目的,範囲などによって異なる。国土調査法に基づく地形分類の基準では,山地丘陵地,台地低地に大分類し,それぞれをさらに細分して,地形分類の基本としており,また防災や開発に関連する特殊地形を 20ほど決めている。山地丘陵地は斜面傾斜度など形態的な面から4つに分けられているが,成因的分類は確定していない。台地は構成分類によって5つに分類されている。低地は形態を主として成因または構成物質を加味し,谷底平野扇状地三角州など7つに分類されている。これらの基準に基づいて作成された地形分類図は,土地の利用から地形学の研究までさまざまの用途に用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内の地形分類の言及

【地形】より

…気候帯ごとに営力の強さや性質の異なる点に注目して発展している気候地形学や,古環境の復原など地域の地形変化をとらえる地形発展史の分野が,大きくはこれに含まれるであろう。また地形分類は地形の等質性に基づいて土地を区分し,これを基に地形区を組み立て,地域の地形構成を分析的・系統的に示す手段であり,他の自然環境要素である地質,土壌,植生との関係が密接であるので,やはり環境論的地形学に含まれよう。
[地形輪廻]
 地表の多種多様で雑多な地形を系統的に考えるため,デービスにより1889年に提唱された仮説である。…

※「地形分類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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