旺文社世界史事典 三訂版 「地球球体説」の解説
地球球体説
ちきゅうきゅうたいせつ
前5世紀,ギリシアのピタゴラス派により初めて提唱された。ヘレニズム時代にこの学説は数理地理学の起点となり,地図作製上不可欠となった。すなわち,緯度・経度の決定法が見出され,エラトステネスが子午線の周長を測定した。数理地理学は,その後,プトレマイオスによって大成され,中世にはいるとアラビア人にうけつがれた。中世ヨーロッパでは地球は平面と考えられたが,13世紀ごろアラビアからプトレマイオス説が伝えられ,15世紀に至ってやっとトスカネリ・ベハイムによって地球球体説が復興した。16世紀初め,マゼランの世界周航によりそれが実証された。
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