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天動説 てんどうせつgeocentric theory

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

天動説
てんどうせつ
geocentric theory

地球が宇宙の中央に位置して静止し,太陽,月などが地球のまわりを回るという説。太古の素朴な宇宙観は,アレクサンドリア時代にいたるまで徐々に発展し,観測研究を積重ねて,宇宙の中心にある地球を太陽,月,五大惑星,それに恒星をちりばめた天球がめぐっているというプトレマイオスの宇宙体系を生み出した。

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デジタル大辞泉の解説

てんどう‐せつ【天動説】

地球が宇宙の中心に静止し、他のすべての天体が地球の周りを回っているという説。古代・中世の宇宙観で、プトレマイオスにより完成。地球中心説。⇔地動説

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百科事典マイペディアの解説

天動説【てんどうせつ】

地球が静止(地球を不動の中心におく場合が多い)し,すべての天体がそのまわりを回るという宇宙観。地球の自転,公転を考えることなく,天体の見かけの運動を説明する。常識とも合致するので古代・中世を通じ支配的であった。

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世界大百科事典 第2版の解説

てんどうせつ【天動説】

天体の見かけの運動を記述するのに,地球の自転,公転を導入せず(多くの場合は地球を不動の中心に置いた〈地球中心説geocentric model(geocentric theory)〉に基づき),天界が運動することによって説明しようとする説をいう。古代ギリシアでは,エウドクソス同心球説なども天動説として知られているが,もっとも著名なのは2世紀のアレクサンドリアの天文学者プトレマイオスの《アルマゲスト》に集大成された体系である。

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大辞林 第三版の解説

てんどうせつ【天動説】

宇宙の中心に地球が静止し、その周りを他の天体が回転しているとする説。エウドクソスの同心天球の理論、アポロニオスやヒッパルコスによる離心円・周転円の導入を経て、二世紀にプトレマイオスが数学的理論として体系化した。以後一七世紀に至るまで、ギリシャ以来の有限な宇宙観やキリスト教神学と結びついて長く支持された。地球中心説。 → 地動説

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

天動説
てんどうせつ

宇宙の中心に地球が静止し、その周囲で月、太陽、五惑星、諸恒星が各個別の天球上を公転するという宇宙模型。地球中心説。原始人が直観的・情緒的に、大地は固定し、大空が回転すると見立てた宇宙観といえる。古代でのエジプト・カルデアの丸天井説、インドの須弥山(しゅみせん)説、中国の蓋天(がいてん)説、ギリシアの円形軌道説などは、幾何学的ないし運動学的考察を加えた宇宙論である。とくにギリシアにおける天動説は、初め理念的に空想した宇宙模型であったが、実地に経験した天体現象に合致させるべく次々とその模型を改定していき、ついにはきわめて複雑・技巧的な構造を呈するに至った。
 天動説の原型はピタゴラスのコスモス(秩序宇宙)である。その基本理念は、完全性(球形)、尊厳性(中心)、恒常性(等速)、調和性(単純比)である。プラトンは、月および太陽の遅速運行を説明するために、その等速円運動の軌道中心から地球を外すというアポロニオスの離心円説を採用した。またアリストテレスは惑星の逆行を合理化するために、1個の惑星に数重の天球を設け、各回転を合成するというエウドクソスの同心球説を採用した。天動説の完成した形は紀元2世紀プトレマイオスの周転円説である。地球を中心とする主導円周上を転進する周転円上に惑星を置くことによって、2種の等速円運動の合成として、惑星の軌跡がループ曲線を描く仕組みである。この説には力学的考察を欠いていたが、暦推算法の有能性と、キリスト教義の権威とに支えられて16世紀まで定説化した。[島村福太郎]
『プトレマイオス著、藪内清訳『アルマゲスト』(1958・恒星社厚生閣) ▽シャロン著、中山茂訳『宇宙論の歩み』(1971・平凡社) ▽ブラッカー、ローウェ編、矢島祐利・矢島文男訳『古代の宇宙論』(1976・海鳴社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の天動説の言及

【天文学】より

…古代国家に発生した天文学はいずれも低い段階にとどまっていて,たんに現象を記録するか,さらに一歩進んでも現象を簡単な数理によって整理する程度であって,いくつかの現象を結びつけて説明しようとするものではなかった。 ところがギリシア時代になると天動説が起こり,日月および惑星の運動を共通の機構によって数学的に説明しようとした。こうして学問としての天文学が,ここに初めて成立したのである。…

【天文対話】より

…ガリレイは青年時代にコペルニクスの地動説に引きつけられて以来,長年にわたって宇宙論に関する研究を推し進めてきたが,その研究のいわば総決算としてまとめあげられたのが本書である。表題が示すように,天動説と地動説の優劣を討論するために集まった3人の登場人物(ガリレイを代弁して地動説を支持するサルビアチ,天動説を墨守するアリストテレス主義者のシムプリチオ,良識人のサグレド)の間で取りかわされる4日間の対話として構成されているが,各人物の語り口と議論の展開はきわめて精彩に富んでおり,対話文学史上でもまれにみる傑作として高く評価されている。 4日間の対話の大要を簡単に述べると,まず第1日目ではアリストテレスの宇宙論全体の論理的な不整合性がえぐり出される。…

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