精選版 日本国語大辞典 「垂で」の意味・読み・例文・類語
しで【四手・垂】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「しず(垂)」の連用形の名詞化。「四手」はあて字 )
- ① 注連縄(しめなわ)、または玉串(たまぐし)などにつけて垂らす紙。古くは木綿(ゆう)を用いた。
- 四手①
- [初出の実例]「〈末〉皆人の 志天(シテ)は栄ゆる 大直毘 いざ我がともに 神の坂まで」(出典:神楽歌(9C後)韓神)
- ② 旄牛(ぼうぎゅう)(=ヤク)の尾を束ねて下げる小さな払子(ほっす)のようなもの。槍(やり)の柄につけて槍印とする。
- [初出の実例]「立物、鑓験并朱四手(デ)等、如二累年一不レ可二相違一肝要候」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品三八)
- ③ カバノキ科の落葉高木。アカシデ、イヌシデ、クマシデ、サワシバなどの総称。特にアカシデをさして用いることもある。早春、葉に先だって枝先から四手に似た雄花穂をたらすのでいう。材は堅く、洋家具、細工、薪炭材などに使う。しでのき。〔生物学語彙(1884)〕
- ④ 植物「ざいふりぼく(采振木)」の異名。