日本歴史地名大系 「城安寺」の解説 城安寺じようあんじ 島根県:能義郡広瀬町山形帳村城安寺[現在地名]広瀬町富田月(がつ)山北麓にある。雲龍山と号し、臨済宗南禅寺派。本尊聖観音。寺伝によると正和年間(一三一二―一七)古愚が開創、その後京都南禅寺から源翁全帰を招いて開山とした。康永二年(一三四三)源翁が没するとその法系を継ぐ者がなく、末寺三二ヵ寺から一〇ヵ寺を選び、そのなかから輪番で住職を定めた。文禄元年(一五九二)開山二百五十回忌を迎えたという。慶長一六年(一六一一)堀尾吉晴が松江に移城したのに伴い松江の荒隈(あらわい)に寺基を移し、見龍寺あるいは大成寺と改称した。その頃は妙心寺派に転派していたが、明暦三年(一六五七)松江藩主松平直政の命によって南禅寺派に復帰、寺領三〇石を与えられた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by