執行保全手続(読み)しっこうほぜんてつづき

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

将来行われるべき強制執行のために、その目的となる財産あるいは権利関係を現状のままに固定することを目的とする手続をいう。これには、金銭債権についての執行を保全する仮差押え手続と、非金銭債権についての執行を保全する仮処分手続とがある(広義には特殊保全処分も含まれる)。さらに、前記の仮差押え手続、仮処分手続は、それぞれ訴訟手続(裁判手続)と執行手続とに分かれる。訴訟手続で仮差押え命令、仮処分命令を発し、この命令に基づき執行を行うわけである。なお、執行保全手続については民事保全法が規定している。

[本間義信]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の執行保全手続の言及

【保全訴訟】より

民事保全法(1条以下)の定める仮差押えおよび仮処分の総称。保全処分ともいう。狭義では,仮差押え,仮処分の手続のうち,執行手続を除いた裁判手続のみをさす。 仮差押えとは,金銭債権(金銭を支払えと請求できる債権)をもっている債権者が将来行う予定の強制執行が不能・困難にならぬよう,これを保全するため,その債権額に見合う債務者の財産を一時差し押さえ,その財産の現状を維持する制度である。仮処分には,〈係争物に関する仮処分〉と〈仮の地位を定める仮処分〉という,性質の異なる二つの種類がある。…

※「執行保全手続」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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