日本大百科全書(ニッポニカ) 「堀内家」の意味・わかりやすい解説
堀内家
ほりのうちけ
茶道表千家の茶家(ちゃけ)。表千家6代覚々斎原叟宗左(げんそうそうさ)(1678―1730)の門弟堀内仙鶴(せんかく)(1675―1748)を初代とする。仙鶴は江戸生まれの俳人であったが、山田宗徧(そうへん)(1627―1708)の門下であった堀内浄佐(じょうさ)(1612―1699)の養子となり、京都に移って茶の修行を始めた。2代宗心(1719―1767)は仙鶴の養子となり、表千家7代如心斎宗左(1705―1751)について茶を修めた。そのころから表千家に入門する者は、久田(ひさだ)家、堀内家の取次ぎを経る習わしとなった。以後3代宗啄(そうたく)(1744―1768)、4代宗心(1743―1816)、5代宗完(そうかん)(1780―1854)、6代宗瑛(そうえい)(1807―1840)、7代宗幽(1827―1896)、8代宗完(1843―1898)、9代宗虎(そうこ)(1866―1890)、10代宗完(1889―1945)、11代宗完(1914―1946)、12代宗心(1919―2015、家元継承時は宗完)を経て、現在、京都市中京(なかぎょう)区の長生庵(ちょうせいあん)で13代家元(宗完、1943― )を継承している。
[筒井紘一]