朝日日本歴史人物事典 「堀田瑞松」の解説
堀田瑞松
生年:天保8.4.12(1837.5.16)
幕末・明治大正期の木竹彫刻家。但馬国(兵庫県)城崎の人で名は貞。鞘塗師の家に生まれ,唐木細工の名手島雪斎に彫技を学ぶ。唐物風の木竹彫刻,なかでも紫檀彫刻に優れた技をふるい,明治10(1877)年の第1回,同14年の第2回内国勧業博覧会には,それぞれ紫檀書棚,紫檀二枚折屏風を出品して高い評価を受けた。今日まで伝わる作品は少ないが,その精緻な技巧の冴えは,代表作である「楼閣山水紫檀額」(東京国立博物館蔵)にうかがうことができる。<参考文献>東京国立近代美術館『木工芸』
(小松大秀)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報