堀田瑞松(読み)ほった・ずいしょう

朝日日本歴史人物事典 「堀田瑞松」の解説

堀田瑞松

没年:大正5.9.8(1916)
生年天保8.4.12(1837.5.16)
幕末・明治大正期の木竹彫刻家但馬国(兵庫県)城崎の人で名は貞。鞘塗師の家に生まれ,唐木細工の名手島雪斎に彫技を学ぶ。唐物風の木竹彫刻,なかでも紫檀彫刻に優れた技をふるい,明治10(1877)年の第1回,同14年の第2回内国勧業博覧会には,それぞれ紫檀書棚,紫檀二枚折屏風を出品して高い評価を受けた。今日まで伝わる作品は少ないが,その精緻な技巧の冴えは,代表作である「楼閣山水紫檀額」(東京国立博物館蔵)にうかがうことができる。<参考文献>東京国立近代美術館木工芸

(小松大秀)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「堀田瑞松」の解説

堀田瑞松 ほった-ずいしょう

1837-1916 幕末-大正時代の彫刻家。
天保(てんぽう)8年4月12日生まれ。鞘塗師(さやぬりし)の子。唐木細工師島雪斎にまなぶ。木竹彫刻,とくに紫檀彫刻を得意とし,内国勧業博覧会などに出品して好評を博した。大正5年9月8日死去。80歳。但馬(たじま)(兵庫県),一説越前(えちぜん)(福井県)出身。名は貞。別号に寸松。代表作に「楼閣山水紫檀額」(東京国立博物館)など。

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