朝日日本歴史人物事典 「ミットフォード」の解説
ミットフォード
生年:1837.2.24
幕末明治期に来日したイギリスの外交官,著述家。ロンドン生まれ。幼少時をドイツ,フランスで過ごし,イートン校からオクスフォード大学へ進み,1858年卒業後すぐ外務省に入る。1863年在露大使館2等書記官として赴任,1865年志願して在清公使館に配属され,慶応2(1866)年在日公使館へ転出。パークス公使の指揮の下,明治1(1868)年夏までもっぱら大坂にあって維新政権との折衝と情報収集に当たる。エディンバラ公来日時通訳を務め,3年帰国,1873年外務省を辞める。翌年建設相に就任,1886年従兄の遺産などの相続を機に退職。1892年より1895年まで下院議員。1902年リデスデール男爵として貴族に列せられ,日露戦争の翌年明治天皇へガーター勲章奉呈のためエドワード7世の名代コンノート公アーサーの首席随員として,来日した。社交的でかつ多芸多才だったが,難聴となって晩年は著述に専念。<著作>《Tales of Old Japan》《The Garter Mission to Japan》《Memories》
(廣瀬靖子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報