堂崎城跡
どうざきじようあと
東シナ海に面し、熊本県天草地方を対岸に望む堂崎鼻にある。中世に長島を支配した長島氏の居城。周辺には御城内・榎ノ丸・内馬場・本馬場・仮屋ノ上など当城に関連する地名が残り、城へ通じる石段は往時のものと伝える。長島氏は大蔵氏の一族で(「大蔵氏系図」続群書類従)、中世肥後国天草地方で勢力があった天草八氏の一にあげられた(ほかに大矢野・上津浦・栖本・志岐・天草・宮地・久玉の各氏)。至徳元年(一三八四)閏九月二三日の犬追物手組覚書(志岐文書)には長島伊豆守の名がみえ、南北朝期にはすでに長島氏が長島を領有していたことが知られる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 