若宮神社(読み)わかみやじんじや

日本歴史地名大系 「若宮神社」の解説

若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]千代田町大字境原字原ノ町

長崎街道沿いで境原さかいばる宿の西方に位置する。祭神として天忍穂耳尊・吉備大臣・豊玉姫命ら九柱を合祀し、さらに大宰少弐高経の霊を祀る。旧郷社。境原若宮とよぶ。

社殿はもと広滝ひろたき(現脊振せふり村)の一峰中野原鷹取なかのはるたかとり山の頂にあったといい、明応年間(一四九二―一五〇一)市川いちのかわ(現佐賀郡富士町)で自刃した高経の霊が永禄四年(一五六一)に現れたのでそこに祀ったとされる。しかし、深山で参道が険しく不便なため、永禄一二年六町牟田ろくちようむた(現神埼町大字横武よこたけに遷座。


若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]近江八幡市白王町

白部しらべ(二四三メートル)南山麓に鎮座。祭神は大国主おおくにぬし命。なお延宝六年(一六七八)棟札には若宮八幡宮とあることから、「蒲生郡志」は本来の祭神は誉田別ほんだわけ命ではないかと推定している。嘉禎四年(一二三八)一〇月の奥書をもつ大般若経巻五三五(社蔵)に「蒲生下之郡白部村若宮大明神御集物也」とある。文永五年(一二六八)三月日の法花堂寄人職補任状(社蔵)によると、法華堂が併設されていた模様で、この堂はまた薬師堂とも称された(天文一〇年一一月「福泉坊玄海寄進状」社蔵)前掲の巻五三五を含む大般若経三〇〇巻を伝えるが、天養元年(一一四四)三月一〇日(巻三八八)の奥書には大眼と治部房が勧進により修理したと注記があり、以下、建久九年(一一九八)に一巻、建保二年(一二一四)に四巻、建長六年(一二五四)に二巻、建治元年(一二七五)に五巻、建武二年(一三三五)に二巻、康暦二年(一三八〇)に一巻などが修理されている。


若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]吾北村上八川上分 連行

上八川かみやかわ川北岸の山際東深谷ひがしふかだにに鎮座し、高橋安之丞の霊を祀る。旧村社。「南路志」に「当村安丞と申者、先年名元相勤候所、貞享年中田地出入に付死罪に被仰付祟をなし夫より祭来る」とあり、高橋安之丞は田野々たのの村名本であった。その祀られる経緯について「高知県神社明細帳」には、安之丞の「支配村ニ岡部氏知行所有之、右地宰之儀ニ付及出訴重科ニ被行候処、首空中ヲ飛ヒ自宅ニ帰ル、其妻床ニ居置キ膳部等ヲ相供候ヲ見テ、村民共大ニ畏縮シ、元禄初年協議ノ上勧請シテ若宮大明神ト奉崇候」とある。


若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]中央町馬場

若宮大明神社ともいい、字宮前みやのまえにある。阿蘇大神・国龍神・若比神の三神を祀る。阿蘇社の末社で、旧郷社。由緒によれば、永暦元年(一一六〇)阿蘇大宮司惟泰が堅志田かたしだ池田亀いけだかめこうに勧請して創建したという。その後一時退転したが延宝六年(一六七八)三月現在の地に遷宮再建した。


若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]下関市大字吉母

吉母よしもの東南部、大迫おおさこに鎮座。祭神は息長足姫命・大鷦鷯命・住吉荒魂大神、配祀として四宮八幡宮ほか八社。旧村社。

創建は不詳であるが、元応二年(一三二〇)の長門一宮住吉神社文書に「長門国吉母村若宮大宮司職事」とみえ、これ以前と思われる。同社には応永四年(一三九七)の銅鐘、長禄二年(一四五八)鰐口があり、ともに市の文化財に指定


若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]鹿児島市池之上町

旧郷社。祭神は応神天皇・神功皇后仁徳天皇・玉依姫命。近世までは若宮八幡宮と称した。島津氏久が国分正八幡宮(現鹿児島神宮)の三之神輿を遷座したのに始まるという(「島津氏久譜」旧記雑録)。以後代々島津氏の崇敬厚く、近世には鹿児島五社の第五位。応永二一年(一四一四)七月二五日の鹿児島郡内宮地田畠并得分注文(同書)にみえる若宮神田分、「上井覚兼日記」天正一一年(一五八三)三月一七日条にみえる若宮は当社にかかわるものか。


若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]西有家町須川名

宮原みやばるに鎮座。古くは若宮と称した。旧村社。祭神は彦波瀲武草葺不合尊・豊玉姫命・玉依姫命。慶長元年(一五九六)当地の海民が筑後柳川やながわ内津村(現福岡県柳川市)から勧請して創祀したと伝える。


若宮神社
わかみやじんじや

[現在地名]萩市大字山田 北木間

木間こま川の南に鎮座する。祭神は仁徳天皇・応神天皇・仲津姫命。

「注進案」によれば、中世初頭近くのたき河内ごうちで討死した阿武大領の後裔阿武将監の霊を鎮めるため社を建立し、享保(一七一六―三六)頃、現在地に移ったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「若宮神社」の解説

若宮神社

(兵庫県神戸市灘区)
灘百選」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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