堅苔沢村(読み)かたのりざわむら

日本歴史地名大系 「堅苔沢村」の解説

堅苔沢村
かたのりざわむら

[現在地名]鶴岡市堅苔沢

小波渡こばと村の南、庄内浜南部に位置し、西に波渡はと崎が突出して東側に堅苔沢港がある。西部は枝郷の大波渡おおばと村。元和八年(一六二二)の酒井氏知行目録に堅海苔沢とみえ高二四三石余。隣村小波渡に比し沢川があり耕地も多い。寛永元年庄内高辻帳では片乗沢村とあり高二四三石余。正保郷帳では田高二三二石余・畑高八石余、芝山がある。明和七年(一七七〇)以降堅苔沢と記すようになる(「温海組大庄屋御用留抄」温海文書)。文化四年(一八〇七)の温海組漁村明細答書(「御用万年帳」温海文書)には家数八四、うち四軒留棹りゆうと庵門前百姓、船三八とある。弍郡詳記では家数八五、農業・漁業以外の民業は、天保一三年(一八四二)の温海組小商体之者書上帳(同文書)によれば茶屋向菓子草鞋類商一・米買出商一。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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