塚塔崎遺跡(読み)つかとうさきいせき

日本歴史地名大系 「塚塔崎遺跡」の解説

塚塔崎遺跡
つかとうさきいせき

[現在地名]津島町小船越

西越出にしのこいでから入江を出た内浅海うちあそうの岬にある遺跡。多くの石塚と自然石の塔と五輪塔一基があり、これを蒙古塚とするのはモンゴル襲来の際殺された人々を葬った地という意であろう。「津島紀事」では津加多布乃左奇と訓じ、石塔は高さ三尺で、新羅王子微叱旱岐の墓か阿部継麻呂の墳墓かとする。王子の件は「日本書紀」神功皇后摂政五年条にみえる対馬水門でのことであるが、この水門を船越ふなこしに比定するのは無理がある。阿部継麻呂は天平八年(七三六)の遣新羅大使従五位下の阿倍朝臣継麻呂で、「津島」に停泊中に没したということをうけたもの(「続日本紀」同九年正月二七日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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