塩原牧(読み)しおばらのまき

日本歴史地名大系 「塩原牧」の解説

塩原牧
しおばらのまき

青木あおき村から上田市西部にかけての浦野うらの川流域一帯の地域と想定されている。

延喜式」左右馬寮所載の信濃国一六牧の中に「塩原牧」と記されている古代の牧場。従来塩原牧は諏訪郡内に比定されていたが、神使御頭之日記天文五年(一五三六)正月一日条に「塩原(浦野)」、または御頭役請執帳(土橋満麿氏蔵)元亀三年(一五七二)三月一三日条に「浦野之塩原之郷」と記してあり、上諏訪造宮帳天正七年(一五七九)二月六日条に「小県郡浦野庄」内の「中挟之郷」「田沢郷」「村松之郷」「尾上之郷」「奈良本之郷」などの現青木村内の郷と並べて「塩原之郷」を記し、次に「大法寺分」「殿戸分」「孫瀬(馬越)分」と列記されていることなどから、塩原郷は現青木村当郷とうごう区の大法たいほう寺付近、あるいは当郷区一帯と比定するのが定説となった。


塩原牧
しおばらのまき

「延喜式」にみえる官牧で、「吾妻鏡」文治二年(一一八六)の条にも、「塩原(牧)」とみえる。江戸時代末の勝田正履の「洲羽事跡考」に、

<資料は省略されています>

とあるが、塩原牧の所在地は、現在小県郡内に比定する説が有力である(小県郡の→塩原牧

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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