塩坪村(読み)しおつぼむら

日本歴史地名大系 「塩坪村」の解説

塩坪村
しおつぼむら

[現在地名]高郷村塩坪

漆窪うるしくぼ村の東、阿賀川左岸に位置し、河沼郡野沢組に属した。本村の北方、阿賀川沿いに端村喰塩くいしおがある。北東川井かわい村、南はいけはら村。勝負沢しようぶざわ(現会津坂下町)経由の越後街道の脇道が通る。この道は慶長一六年(一六一一)の会津大地震で勝負沢が通行不能(のちに回復)となるまでは会津地方から越後へ向かう本道で、当地は同道の宿駅として賑いをみせたという。「塩坪古事雑記」によると「村北に塩田という所」があり、同所から塩泉が湧出していたことが地名の由来という。「塔寺長帳」応永二五年(一四一八)一月条裏書に「塩ツホ御陣」とみえる。これは同二三―二七年に行われた蘆名盛政と一族新宮時康との合戦にかかわる陣のことと思われ(「異本塔寺長帳」など)中野なかの館に拠った当地の領主中村氏はこのとき新宮氏に味方して敗れたという(「高郷村史」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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