壱岐力浦(読み)いきりきうら

日本歴史地名大系 「壱岐力浦」の解説

壱岐力浦
いきりきうら

[現在地名]多良見町舟津郷

近世、大村湾に臨んで置かれた浦。海運と漁の拠点であった。「大村見聞集」によれば、正保国絵図では伊喜力村の浦は横六町・入一二町で船大小一五〇艘ほどを係留でき、面高おもだか(現西海町)まで一三里八町余。慶安二年(一六四九)の肥前国道法帳に船路として伊木力いきりき浦とみえ、津水つみず(現諫早市)時津とぎつ(現時津町)方面と結ばれていた。通常は時津浦が利用されたが、貞享二年(一六八五)肥前唐津から長崎への使者飛脚が赴く際に風が強く渡海できない場合に「伊木力渡海」ができるよう要請があったので受入れることになったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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