(読み)イチ

デジタル大辞泉 「壱」の意味・読み・例文・類語

いち【壱〔壹〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]イチ(呉) イツ(漢) [訓]ひとつ
数の名。ひとつ。「一」の大字。「壱万円」
壱岐いき国。「壱州いっしゅう
[名のり]かず・さね・もろ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「壱」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 7画

(旧字)壹
12画

[字音] イツ・イチ
[字訓] もっぱら・ひとつ

[説文解字]
[その他]

[字形] 象形
旧字は壹に作り、壺中のものが発酵して、その気が中にみちる状態を示す。〔説文〕十下に「專壹なり」とし、吉声とするが、字の初形は吉に従わず、壺中にもののある形。〔詛楚文〕にはの形に従い、氤(いんうん)(気がたちこめる)の象で、壺中に氤の気がみちることをいう。

[訓義]
1. もっぱら、みな。
2. 一杯のもの、ひとつ。
3. 同一の関係、ひとし、同じ。
4. 副詞として、ひとえに、ひとたび。
5. 字の本義は、とじる、ふさぐ、むせぶ。

[古辞書の訓]
名義抄〕壹 ヒトタビ・ヒトツ 〔字鏡集〕壹 モハラ・ミナ・アツマル・コトゴトク・アフ・ヒトツ・ヒトタビ・マコトニ・シカシナガラ

[部首]
〔説文〕壹部に懿を収め、「專久にして美なり」とするが、もと酒のよく醸成される意であろう。

[語系]
壹ietは噎・殪・饐・yetと声義近く、iunも同系の語。すべて、中にみち、むせぶ意がある。

[熟語]
壱鬱壱概壱意・壱気壱匡壱献壱切壱是壱倡壱食壱心・壱壱定壱統壱同壱敗壱飯
[下接語]
気壱・粛壱・醇壱斉壱・誠壱・得壱・寧壱

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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