夏河(読み)かが

日本大百科全書(ニッポニカ) 「夏河」の意味・わかりやすい解説

夏河
かが / シヤホー

中国甘粛(かんしゅく)省南西部の県。甘南(かんなん)チベット族(蔵族)自治州に属する。人口8万7800(2013)。そのうちチベット族が約8割を占める。県政府は西部の拉卜楞(ラブラン)鎮にある。黄河(こうが)の支流大夏河の上流、青海(せいかい)省と境を接する山地にあり、住民はウシヒツジ牧畜に従事する。この付近で産される河曲馬、欧拉(おうら)羊は全国的に知られる。もともと清(しん)代に建てられたチベット仏教ラマ教寺院(ラブラン寺)があり、チベット仏教黄帽派の中心として栄え、門前は山地民族の交易中心地であった。1928年に県となった。近年は、金をはじめとする鉱山開発が盛ん。県南部には2013年開港の甘南夏河空港がある。

[秋山元秀・編集部 2017年6月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「夏河」の意味・わかりやすい解説

夏河【かか】

中国,甘粛省南西部の県。別名ラブラン。付近は黄河上流部の豊かな農牧地帯で商業・交易が盛ん。ラマ教(チベット仏教)黄帽派の中心ラブラン寺がある。

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