外山城跡(読み)とやまじようあと

日本歴史地名大系 「外山城跡」の解説

外山城跡
とやまじようあと

[現在地名]美里村五百野 外山

五百野いおの集落東方丘陵の山裾に枝村外山があり、その丘陵上に中世のものと思われる城砦跡がある。「五鈴遺響」は「外山城址 属邑外山ニアリ、外山左近将監居セリ、仁木義長長野城ニ拠ルノ時、与力ス処ナリト云」と述べている。この典拠は明らかでないが、「太平記」の仁木義長伊勢国長野城籠城の段で、仁木に属して籠城した武士のなかに「土岐右馬頭氏光・外山・今峯」の兄弟三人があったことが記されている。美濃守護土岐頼遠の子で氏光の弟光明が外山と号したことが「尊卑分脈」にみえるので、この「外山」は土岐光明と認められるが、果して光明がここに築城したものかどうかはつまびらかでない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

関連語 要害 近辺

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android