外政審議室(読み)がいせいしんぎしつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「外政審議室」の意味・わかりやすい解説

外政審議室
がいせいしんぎしつ

1989年に行なわれた内閣官房の機能強化に伴い設置された外交問題の調整,および首相に対する補佐機関。日本は国際関係が複雑化するにつれ,外務省など単独省庁では対処しきれない問題を多く抱えることになった。外交の調整は,一義的には外務省が担っているが,省庁間の対立から十分な役割を果たしてこなかったとの批判があり,また首相に対する外交補佐機能の強化の必要が第二臨調などの審議会で強調されたこともあって,これが設立された。しかし,外務省および各省抵抗も大きく,結局,各省庁レベルでは調整が不可能だった問題のみを審議室が扱うことになった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android