大学事典 「外部連携」の解説
外部連携
がいぶれんけい
大学が国内外の研究機関や企業,自治体などと組織的に連携協力する取組みが進んでいる。代表的形態として産学官連携や大学間連携がある。その内容は共同研究やプロジェクトの推進,データ・情報基盤の構築,外部資金の提供・受入れ,大学間での教育連携,シンポジウム・講演会の共催などがある。産学官連携は,新技術の研究開発や新事業の創出を目的として大学と企業および官公庁・自治体が協働・連携する取組みをいう。大学間連携については,大学間相互の単位互換をはじめ,海外大学との学生交流協定,連合大学院,共同共通教育プログラムの提供,研究開発拠点の設置,人材交流などさまざまな形態と内容で展開される。大学相互が連携を進める背景には,学生のニーズに応じた教育機会の多様化要請,大学の地域貢献ニーズの高まり,大学のグローバル化推進など多様である。大学と外部組織との連携は,教育研究の範囲と可能性を広げる成果がある一方で,大学が特定組織との連携を深める中で,いかに大学としての公共性や自立性を保つかが課題となっている。
著者: 大川一毅
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報