多時(読み)タジ

デジタル大辞泉 「多時」の意味・読み・例文・類語

た‐じ【多時】

多く時間長い間
「茫然たる事―」〈漱石草枕

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「多時」の意味・読み・例文・類語

た‐じ【多時】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 多くの時間。久しい間。しばらくの間。
    1. [初出の実例]「用来すでに多時なりといふとも」(出典:正法眼蔵(1231‐53)阿羅漢)
    2. [その他の文献]〔杜甫‐宣政殿退朝晩出左掖詩〕
  3. ( かつて、こうした時が多かったの意から ) 以前。往時。他時。
    1. [初出の実例]「多時にはたとひ鶯花の下(もと)に酔ふとも 近日(このごろ)はいかでか獣炭のほとりを離れむ〈菅原輔昭〉」(出典和漢朗詠集(1018頃)上)

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普及版 字通 「多時」の読み・字形・画数・意味

【多時】たじ

長い間。前蜀・荘〔女冠子〕詞 昨夜夜 枕上にに見たり 語ること多時 に依りて桃の面(かほばせ) (しき)りに柳の眉を低(た)る

字通「多」の項目を見る

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