多核心理論(読み)たかくしんりろん(英語表記)multiple nuclei theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「多核心理論」の意味・わかりやすい解説

多核心理論
たかくしんりろん
multiple nuclei theory

都市社会学の用語で,H.ホイト扇形理論および E.W.バージェス同心円理論に対する C.ハリスと E.ウルマンの修正理論。彼らは都市の生態学的配置をホイトのように単一の中心の周辺に形成されるものではなく,いくつか別々の核心となる中心地の周囲に土地利用の生態的配置が形成されるとした。たとえば,小売業は近接性を心要とし,工業は広大な土地と水利,交通の便を要し,住宅地は工業地帯からできるだけ離れるほうがよい,などである。これらの要因から核心の分離と地区分化の発生要因とを組合せ,(1) 中央ビジネス地区,(2) 卸売業ならびに軽工業地区,(3) 重工業地区,(4) 住宅地区,(5) 小核心地区,(6) 郊外地区と衛星都市の6つの地区を設定した。

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