多治米村(読み)たじめむら

日本歴史地名大系 「多治米村」の解説

多治米村
たじめむら

[現在地名]福山市多治米町

寛文九年(一六六九)野上のがみ新涯の地先に干拓により造成された新涯村。しかし完成まもない延宝元年(一六七三)・同二年の大風雨と洪水高潮で潮害のために荒野と化した(福山水害誌)。これが復旧し、検地丈量が行われて石盛が施行されたのは延宝九年であった。この時の古検畝書出帖(「備陽六郡志」所収)によると田畝二八町一反余・畑畝三〇町三反余、高合三五六・二三石、入植者は一戸もなくすべて入作地であったようである。その後耕作地は増えて、元禄一三年(一七〇〇)の検地では田畑六五町三反余・高四四二石余となり、入植定住者も屋敷持四四人を数える(元禄一三年「多治米村御検地水帳」広島大学蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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