青木端(読み)あおきばな

日本歴史地名大系 「青木端」の解説

青木端
あおきばな

[現在地名]福山市本庄町 青木端

「西備名区」に「円光寺側に常磐木一幹ありし、楊梅の如くにて花なし、故に青木が端といえり」、「備陽六郡志」に「此堂の傍に周廻弐丈の大木有、(中略)其枝を折て嗅ぐに、甚香しく肉桂などのごとし、其名を知る人なし、四時ともに枝葉青々たるゆへに青木と云、仍此辺を青木か端といふ」とあって、円光えんこう寺跡にある薬師堂のほとりに青木が茂っていたことによる名とされている。江戸時代は芦田あしだ川に臨む水辺だったのであろう。

水野勝成が福山築城に際しその適地を尋ねて領分をまわっていたとき、福山湾岸の吉津よしづ野上のがみ木之庄きのしよう本庄ほんじようの境の常興寺じようこうじ山を見いだし、本庄青木端を遊猟しながら巡見中、円光寺の庵に立寄った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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